Hansen溶解度パラメータ(HSP)は、材料の溶解性や分散性を評価するために有用な指標です。これを実験的に求める方法の一つが「Hansen Sphere法」と呼ばれる方法です。この方法では、特定材料と複数の溶媒の溶解性や分散性を観察することで求めます。基本的な考え方は以下の通りです。
1. 実験:任意物質と溶媒を混合させ、「良溶媒」と「貧溶媒」に分類
2. 3次元プロット:各溶媒のHSP(δd,δp,δh)を座標としてプロット
3. 球の描写:良溶媒が球の内部、貧溶媒が球の外部となる球を探索
この球をHansen Sphere球と呼び、中心座標が材料のHSPと定義されます。また、球の半径は相互作用半径(R0)と呼ばれ、溶解する範囲を示します。