材料探索

SoluVisionと材料の網羅探索

このページではSoluVisionの主要機能の1つである材料の網羅探索に関する取り扱い方法を記載しています。この計算では、前ページで記載していた材料と溶媒間での親和性ではなく、異なる2種類の材料間の溶解度パラメータの距離Raに基づいて、親和性を定量評価し、適切な材料の組み合わせを網羅的に探索することができます。

本機能を使用するためには、事前にユーザー画面から、自身が保有する溶解度パラメータのデータを用いて、材料データセットを設定する必要があります。(材料データセットの設定方法はこちら

材料データセットの設定後には、対象となる材料カテゴリ(例:有機小分子)を選択し、材料探索のボタンをクリックします。材料の探索機能では溶媒探索と同様に、対象となる材料の数が1種類の場合と、2種類の場合に対応しています。以降では、材料の数が1種類の場合から説明します。

なお、本機能はProfessionalプランのユーザーにのみ提供しています。(2025年12月現在)

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トップ画面から材料探索への移動

溶解度パラメータ入力とtR(ターゲット距離)の設定

材料の探索機能は、基本的には溶媒探索の使い方と同じ方法で使用することができます。すなわち、対象となる材料と事前に設定した材料データセット(複数の材料の溶解度パラメータが含まれているもの)から網羅的に溶解度パラメータの距離Raを計算することで、その親和性を定量的に評価していきます。

まず最初に、対象となる材料の溶解度パラメータを入力します。これまでと同様に入力方法としては、SoluVisionに保存されている「計算リストから検索」する方法と、手動で入力する方法の2種類が用意されています。「計算リストから検索」した場合、それまでに保存されていた物質情報を引き継ぐので、こちらでの設定ßを推奨しています。

続いて、ターゲット距離(tR)の設定を行います。ターゲット距離tRでは、対象となる材料を中心に溶解度パラメータ距離Raがどの程度離れた材料を探索するかを示すパラメータになります。

tR=0の場合、材料データセットの中から対象材料と最も近い溶解度パラメータを持つ材料、すなわち「親和性の高い材料」の候補が提案されます。例えば、インクなどに分散剤を用いる場合、粒子と分散剤は基本的に親和性が高い材料が良い結果が得られやすくなります。
反対に、tRの値を大きくすると、材料データセットの中から材料の溶解度パラメータと離れている材料、すなわち「親和性が低い材料」の候補が抽出されます。このように、特定の親和性を有する材料を網羅的にスクリーニングすることが可能です。

このように、溶解度パラメータの正確な入力とtRの適切な設定が、探索結果の精度に大きく影響します。

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溶解度パラメータの入力
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計算リストから溶解度パラメータの選択

材料データセットの設定

上記の計算条件の設定が終わった後、材料の探索範囲を決定するために、事前に設定していた材料データセットから計算に用いるデータセットを選択します。(材料データセットの設定方法は、こちら

計算結果として出力されるのは目的の親和性に最も近くなる溶解度パラメータを有する材料、上位8種類のみとなります。そのため、1度だけの計算ではなく、複数種類の材料データセットを用意し、それぞれの場合において、計算を実行することを推奨しています。

また、溶解度パラメータは計算負荷の優秀なスクリーニング指標として極めて有用である一方、より詳細な情報を得るために、実際の実験や量子化学計算などの高負荷な計算手法を用いて検証することも推奨しています。

あとは、溶解度パラメータの計算などの他の計算方法と同様に、物質情報と保存情報を入力すれば、計算を実行することができます。

解析結果の確認方法

材料探索の計算結果は、他の計算方法と同様に計算結果画面で確認することができます。解析画面と3D Map上では、以下の点が確認できます。

候補材料:対象となる材料と各材料の溶解度パラメータ距離Raとターゲット距離tRの情報をもとに、近い値だったものから順番に最大8種類の候補材料が提示されます。

3D Map:対象となる材料と候補材料の三次元の溶解度パラメータ(δd, δp, δh)が3D Map上で表示されます。これによって材料間の親和性が直感的に把握できます。

この解析結果の確認により、候補材料の中から実際の実験に適した材料を効率的に絞り込むことができます。

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材料探索の計算結果画面

2種類の材料に対する網羅探索機能

SoluVisionは、複数の材料との親和性を同時に満たす材料の探索も可能となっています。この場合では、2種類の材料の溶解度パラメータを入力し、同様に材料データセットによって探索範囲を設定することで、両方の材料に対して親和性の高い材料の候補を探索することができます。

すなわち、3D Map上で2つの異なる材料のHansen Sphere球が重なり合う部分に注目することで、双方の材料に対して、親和性が高い材料を見つけることができます。ただし、2種類の材料の溶解度パラメータを入力する際、それぞれの材料の相互作用距離R0には、物理的な意味を有していないことに留意が必要です。

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2種類の溶質における材料探索
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